飲食店の店舗内装工事で大事なことと流れや費用について

飲食店の店舗内装工事はデザイン設計会社もしくは設計施工会社になります。希望する店づくりには、業者をよく吟味しコンセプトにあったデザインを手がけられ、アフターフォローも充実した業者に依頼しましょう。緻密な打ち合わせを重ねることも重要です。

これから飲食店を開業するうえでは、店舗物件を探し、内装工事を行わなければなりません。しかし初めてであると具体的にどのような流れで行い、費用についてもどれくらいなのかわからずに途方に暮れている方も多いでしょう。ここでは店舗内装工事の流れと費用についても少し触れます。これから店舗を持つ方に少しでもお役に立てると幸いです。

コンセプトをまず明確にしよう

飲食店開業と一言でいっても、さまざまな業種業態があります。カフェやバーなのか、フレンチかイタリアンなのか、割烹か料亭なのか、バルにするなど、業態は多種多様なのです。コンセプトを明確にしなければ、店舗物件を探すことも店舗内装工事を行うことも、何も始まりません。まずは自分が何料理を提供し、どういったターゲット層を相手に営業するかなどを詳しく列挙することが重要です。ターゲット層が定まれば、店舗物件の場所をどの駅やそういった場所にするかが定まってきます。提供する料理や形式によって、店舗内装工事をどのようにするかも明確になるのです。

店舗の立地を考え物件探しをしましょう

前述したようにターゲット層や提供する料理、形式が決まってくると、店の立地条件が自然と絞られてきます。ファミリー向けの洋食店を出店したいのであれば、郊外のベッドタウンや団地や新興住宅地が近いエリアの店舗がよいといえます。逆に居酒屋やバーなどを開店したければ、サラリーマンの町や企業が多く集まるエリアの近くに出店したほうが集客は見込めます。

カフェやケーキ店であれば、若者の町といわれるトレンドスポットを選定することになるでしょう。店舗物件にはスケルトンや居ぬきなどもあり、予算に応じてどちらにするかもよく仲介業者と相談しなければなりません。

内装業者を選定する

飲食店のコンセプトが決まり、ターゲット層もしっかり定まり、それに見合った物件が見つかれば次は内装業者の選定になります。内装業者はコンセプトにあったデザインや設計ができる業者を選定しなければいけません。複数社にあたり、飲食店の内装工事の経験が豊富な業者を選ぶようにしましょう。

数社選定し相見積もりを取るのも相場を知るうえでよいといえます。審美性やデザイン性にこだわるだけではなく、お客様やシェフが使い勝手のよい動線を考慮し、レイアウトしてくれるような業者であると信頼して依頼できるでしょう。今まで施工してきた店のサンプルや写真を見せてもらい、感性の合う業者を選ぶのも重要です。

店舗内装業者の種類について

店舗内装業者を選ぶ際は、主にデザイン設計会社もしくは設計施工会社を選択することになります。それぞれに長所や短所があるので、それを知ったうえで業者を選定していくことも大切です。

デザイン設計会社はデザインだけを担う会社であるため、施工会社は別に選定して依頼しなければなりません。デザインと施工が別なのでしっかりした工事管理がなされます。その反面分業であるために時間がかかる欠点があります。設計施工会社はデザインから施工まで一括で行ってもらうため、利便性がよいといえます。ただし、その反面管理が甘くなる点を知っておかなければなりません。

業者と打ち合わせ

店舗内装工事

自分が理想とする店舗を作り上げてもらうには、業者との打ち合わせはしっかり行いましょう。物件が決まっている段階での打ち合わせでは、その物件のキャパシティが決まってしまっているため、その範囲に応じて業者が依頼者の希望をかなえていく必要があります。

依頼主はさまざまな要望を出しますが、キャパシティが決定しているため希望にそってもらえない場合もあることを心得ておかなければなりません。さらに法定規制をクリアし、物件オーナーからの特殊要望を満たしつつ、デザインを決めてく必要もあります。依頼主は、何を一番に優先しデザイン設計してもらうか、どうしても妥協できない点はなにかをはっきりとさせ、逆に妥協できる点や我慢できる個所なども明確にしておくと、打ち合わせもスムーズに進んでいきます。

平面レイアウトが出来上がり

打ち合わせでの依頼主の要望を受け、デザイン設計会社もしくは設計施工会社が平面レイアウト図を作成し依頼に提出します。希望が図面という形で具現化されるため、依頼主は自分の要望が聞き入れられきちんと配置されているかをしっかり目で確認できるようになります。そのうえでさらに施工会社と打ち合わせを繰り返していきます。

ここでは収益を目的とした隻数のレイアウトなど具体的な話し合いが繰り返されます。席数を増やせば厨房が狭くなり、配置できる厨房機器も限定されることになります。すると最初コンセプトとして明らかにした料理が提供できなくなるなどの問題点にも衝突するのです。集客と回転率、提供できる料理の塩梅を見て、何度となくレイアウト変更しその都度平面レイアウト図も提出されます。

工事費用の見積もりと契約について

打ち合わせを繰り返し、平面レイアウト図の確認を依頼者に行ってもらい、OKとなれば工事の見積もりの段階に移ります。デザインした店舗の床や壁紙、天井や照明、厨房機器などにマッチする建材のサンプルやカタログを見ながら依頼主の了承を得て、見積もりを作成していきます。

見積もりの内容に不備があるほか、依頼主が建材の値段に納得できない、もしくはデザインの変更依頼などがあるとその都度見積もりが作成されます。見積もりに依頼者が了承すれば、最終段階の契約という運びになります。契約までにはこれほどまでの段階を経なければなりません。

着工と完成後の引き渡しについて

契約書にサインされたらいよいよ着工です。工事の工程表は契約前に提示されており、その工程表通りに工事が進んでいきます。重要な工程に関しては、依頼者が立ち会います。ほかの工事工程の際もできるだけ立ち会うようにしたほうが賢明です。カウンターの高さや広さはあっているか、壁紙の色目や模様はコンセプトに本当にあっているか、塗装の色は正しいのかなど確認することが大切です。あまりにもイメージとかけ離れている場合は、変更に応じてくれる可能性もあります。最後に工事担当者や営業担当者と現地で確認を行い、引き渡しになります。扉の開閉はスムーズか、クロスや床の汚れは内科などしっかり確認するようにしましょう。

引き渡し後のメンテナンス

飲食店店舗とは毎日のように不意特定多数のお客様が出入りするため、不徳の辞退が起こりやすいといえます。メンテナンスやクリーニングを徹底していても、厨房などは特に油が跳ねて汚れやすく、経年劣化も甚だしいです。水漏れや苦衷設備の不具合、ドアの開閉の不具合なども起きやすいといえます。このような不具合に対してアフターフォローする設計施工会社も多いです。しかし実際、こうしたサービスが行われないケースもあるため、契約前にしっかりとどのようなアフターフォローや保証期間はどれくらいかなども確認しておくことが重要です。

店舗内装工事の費用について

店舗内装工事

店舗内装工事は、物件が居抜きなのかスケルトンなのかで大きく変わります。一般的に居抜き物件のほうが、前のオーナーのレイアウトや厨房什器、カウンターなどを引き継いで使うために店舗内装孤児費用は安くつきます。しかしながら自分のコンセプトとは違う場合、リフォームやレイアウトを変えたくてもなかなかできないでメリットがあります。

一方スケルトンであると、壁や床、天井や間仕切り、厨房まで一から作り直さなければなりません。自分のコンセプト通りの理想的な店を作れる反面、費用が掛かり工期も長くなるため開店が遅くなるデメリットもあります。

まとめ

飲食店の店舗内装工事を行うには、まずコンセプトをしっかりと明らかにすることが大切です。そのうえでターゲット層にマッチするエリアの物件を探す必要があります。デザイン設計会社もしくは設計施工会社に依頼することになりますが、数社を比較検討し、コンセプトにあうデザインをしてくれる業者を選びましょう。希望する店づくりには打ち合わせを綿密にし、工事工程でも頻繁に立ち会うことが重要です。アフターフォローや保証についても契約前にしっかりと確認しておきましょう。